…とは云ってもさすがに3月です。真冬には数十センチ、もしかすると1メートル近くも積もっていたはずなのですが、その頃とは大違い。雪など完全に融かしきったトタン屋根の赤が透けて見えるくらいうっすらと積もった雪が一瞬にして融け出し、屋根の勾配をゆっくりと滑り落ちてきます。しかも、トタン1枚1枚の長方形が多少歪んだくらいでほとんどはそのままの形で滑っていて、その様子にも春を感じます。 屋根だけではありません。ブロンズの作品や木の枝に積もった雪もこのくらいの暖かさになると、あっという間に融けてしまいます。この季節の美しさこそ一瞬。改めてそんなことを思うのです。