昨日の穏やかな陽射しから一転。今朝は雷鳴も轟き、真っ黒な雲が空一面を覆っています。池にも泥水が流れ込み、緑の空間もあっという間にビショビショです。 木造校舎のトタン屋根を打つ音が轟音となって耳に届きます。校舎内のギャラリーは夕闇に包まれたような雰囲気で、とても朝の表情とは思えません。 こんなバケツをひっくり返したような豪雨のなかを幼稚園のこどもたちは元気に登園して来て、新しい「今日」が始まります。 彫刻も雨に打たれながらジッと佇んでいて、こういう姿を目の当たりにするたびに野外に展示されている彫刻が厳しい天候にも耐えて、そこに「ある」ことを再認識するのです。
「山水には得失なし、得失は人の心にあり」。これは数々の日本庭園の名園を作った夢窓国師の言葉です。風物自然の美しさというものは、そのものにあるのでなく、それを見出す事のできる人間の心にある。しかし、美しい自然が美という物を人間に気づかせる手助けをしてくれることも事実。アルテの庭に立つこと、見つめる事で「何か」を悟ることができるかもしれません。
「一期一会」。そこにまず在ることが大切なのです。何か考えることがあったら、「そうだアルテに行こう!」。ルネサンスって、束縛された社会からの人間性の回復でしたよね。
Comment by 都会に出た熊 — 2006年10月12日 @ 6:28 PM