4月1日。日曜日とはいえ、今日から新生活をスタートさせる方も大勢いらっしゃることでしょう。春…始まりの季節です。 桜が咲き誇る東京・六本木で3月30日にグランドオープンを迎え、そのヴェールを脱いだ「東京ミッドタウン」。オープニングイベントとしていくつかのアートシンポジウムが開催され、安田侃さんの講演会もありました。 「人と彫刻」というテーマでしたが、「空間がないところに彫刻は存在し得ないので」とおっしゃって、「人と彫刻と空間」としてお話しされました。会場には事前申込をした約500人の方が詰めかけ、メインアートとしての彫刻「意心帰」とブロンズの「妙夢」を制作・設置した彫刻家本人の言葉に耳を傾けていました。 自身の作家活動やアルテピアッツァ美唄についても触れていましたが、今回置いた2点の彫刻についても話されていて、特に「意心帰」については「是非彫刻に空いている穴に身を沈めてください。
石に彫られた穴に身を沈めると地球の一部になり、静かな太古の声なき声が石から聞こえてきます」とおっしゃいます。圧倒的な存在感で地下に鎮座する「意心帰」。続けて言います。「あの作品は石に穴を空けたんじゃないんです。穴があって、その周りを石で優しくくるんだんです」と。 プラザに佇む「妙夢」とともに、大きな話題となるはずです。みなさんも是非一度ご覧になって下さい。そしてそのぽっかり空いた空間に身を沈めてみてください。
安田氏の彫刻を見る時に大切な視点がある。石が永遠の生命を象徴していることだ。六本木は今、ITや金融といったバーチャルな産業の不夜城となっている。液晶の中に存在する世界。この決まりごとに適応できない人間は取り残されていくしかない。しかし、人間は本来その世界のみで生きられるわけもなく、癒しと確信を求める。そのために安田氏の作品は存在する。妙夢は入口であり出口である。それは母性の象徴である。意心帰はそこで優しく守られるカプセルである。人間は大地に根ざさなければ生きていけない。それを体感するために、美唄のアルテピアッツァはある。
Comment by 都会に出た熊 — 2007年4月3日 @ 12:07 PM
はむ。知ってる人だ。ワン。
Comment by りき — 2007年4月7日 @ 9:55 PM
来月はついでにミッドタウンへ行きます。侃さんの作品あるのですか!もちろんみてきます。サントリー美術館も楽しみです。新国立美術館もそばにあり、大変すばらしかったのでまた寄ってきます!アートは私の生きがいです!
Comment by 松ケ瀬恵子KEIKO-MATSUGASE — 2007年4月14日 @ 4:29 PM
超極小サイズの彫刻
釘や鉛筆の頭、針の穴などに極小彫刻を作るWillard Wigan氏の作品集です。Microscopic Sculpture 【POP*POP】…
Comment by のこぶろぐ — 2007年4月26日 @ 9:51 PM