2019年3月10日のアーカイブ

冬、彫刻を守るため

投稿日 2019-03-10

3月6日 この時期、春を感じる瞬間も少しずつ増えてきますが、アルテピアッツァ美唄の屋外彫刻のいくつかは、まだ雪の下で眠っていたり、半分雪に覆われていたりします。

 冬の間、屋外の大理石彫刻は耐水性のある白いシートで覆っていますが、この冬から、シートの内側に羊毛シートをいれることにしました。この羊毛が大理石彫刻にとって良い働きをしてくれています。
 例えば3月、朝晩はマイナス、日中はプラスの気温になる日が多くなるのですが、この寒暖の差によって、耐水シートの中で結露ができやすくなります。その結露を大理石がダイレクトに吸収すると、吸収した水分が夜のうちに内部で凍り、膨張してしまい、大理石に悪影響を与えてしまいます。
 そこで、羊毛を入れることでシート内の温度差が小さくなって、結露もできにくくなり、耐水シートの内側で結露ができたとしても、ちゃんと羊毛が吸ってくれています。今年度羊毛シートを纏った彫刻は、いつもより温かい冬を迎えられたのではないかと思います。

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