今朝は相当冷え込んでいました。おそらく、この冬一番ではないかと思います。雲ひとつない青空。こんな日はキンキンにシバレていて、彫刻も凍てつき真っ白です。それでも陽に照らされた部分から少しずつ霜が融けてゆくのが分かります。シャッターをきる手もかじかんで強い痛みを感じるほどです。
そんな12月の今日、アルテピアッツァに2006年のカレンダーが到着しました。安田彫刻が12点。あるものは今年のアッシジ展の風景、あるものはフィレンツェのボーボリ庭園に佇む彫刻、ピエトラサンタのアトリエのなか…。48センチ×48センチの画面に配された写真はすべてイタリアにある彫刻で、そのどれもが力強く、美しく、それでいて静けさをたたえています。
イタリアで制作されたこのカレンダーは1部3,800円(税込)。アルテピアッツァ美唄で販売しています。数に限りがありますので、希望される方はお早めに0126-63-3137までお問い合わせください。
静けさの中の美しさ、これは安田作品のコンセプトです。止まったようで実は動いている時間、動いていながら実は止まっていることの多い人間は作品を見てそのことに気づくのです。時の流れに身をまかせ、という歌の文句がありましたが、アルテの空間の中にある妙なる流れに身を置いて見るのもいいのではないでしょうか。
Comment by 都会に出た熊 — 2005年12月8日 @ 11:13 AM
来年の準備
朝から雪が降っていた札幌を離れ、一路美唄へ。理由は、来年カレンダーの購入。 NPOアルテピアッツァびばいのblogに好きな彫刻家 安田侃さんの作品のカレンダーが到着しているという記事。しかも札幌では買えなさそう。さらに「数に限りがある」という。(よく考えると当たり前のフレーズ。でも限定、数に限り……
Comment by 和日記日和 — 2005年12月10日 @ 7:15 PM
今回のカレンダー 作家の意図が良く伝わって来ます。さすがですね!
「侃さんの作品は、彫刻だけではなく、それが置かれることによって、それまでの在り方とは異なる様相を帯び、人々に新たな問いかけを発信するように変貌した周囲環境空間の総体なのである」 と言うことを、あらためて深く感じました。
多くの方々に、見て、感じて、思って、いただきたいカレンダーです。
Comment by Touch Stone — 2005年12月12日 @ 10:37 AM
注文して年末に届いた今回のカレンダーを見て、アルテ・ピアッツァ、芸術広場という意味を考えました。ヨーロッパでは町の中心に教会が置かれ、その前に広場があり、そこが人々の営みの中心となりました。政治も文化も広場を舞台に繰り広げられ、そこに歴史が積み重なっています。日本に広場という思想は近代までなく、政治と文化は分断されて、町と河原が舞台となっています。ヨーロッパで広場が発達したのは、自由都市があり、そこでは市民が対等に主張したからです。日本人はとかくハレとケを使い分け、無責任に水に流すということで物事を処理しがちですが、文化を作り上げるためには自ら参加して歴史を積み上げていく行為が必要なのです。
アルテを初めて見れば、「なんてきれいなところなんだ」と感じると思いますが、それを守るために努力している人がいるのです。自然との調和は適度に人間と自然が関わりあうことによって生まれ、人間が何もしなければ自然は人間の行為を飲み込んでいきます。訪れた人が関わりあうことで、何かが生まれ、それを受け取ることでその人自身で得るものもある。それが安田さんの真の狙いなのだと痛感しました。
Comment by 子供に戻りたい大人 — 2005年12月30日 @ 10:33 AM